手・腕の症状
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手・腕の症状

リウマチ

ウィルスやばい菌などから身を守るためこれらが入ってきたときに攻撃するしくみを「免疫反応」といいます。間違って自分の体を攻撃してしまうようになるのがアレルギー(自己免疫異常)です。関節リウマチは、関節の滑膜に対するアレルギーによって全身の関節に炎症を起こす病気です。炎症によって軟骨や骨が壊されてしだいに関節が変形していく病気です。人口の約1%におこると言われており、複数の関節が腫れたりした場合にはじめに考えられる病気です。はじめは指や手関節から気がつく事が多く、「朝にこわばる」と表現されています。30分以上「こわばり」が続いた場合は関節炎が起こっている可能性が高いです。多くは良くなったり、悪くなったりしながら徐々に進行して関節が変形していきます。何も治療をしなかった場合、発症から2年で70~90%の人で骨が壊れてくると言われています。早期は炎症が少ないのできちんと治療をすえば関節の変形をおこさずに済むので、早期発見・治療が大切です。

腱鞘炎

腱鞘炎とは腱と腱鞘の間に起こった炎症を指す言葉です。手指に起こる「ばね指」が有名な腱鞘炎の一種です。普段は腱鞘という鞘の中を通っている腱ですが、通常は摩擦がなく手指の屈曲は滑らかに動くことができます。その部分に何らかの炎症が起こっていると腱鞘のすべりが悪くなり摩擦が生じてしまいます。そのとき痛みとして感じることになります。この炎症の起こる原因としては、手や指の使いすぎがあります。手や指をたくさん使う職業関連から起こるものもありますが、執筆活動や家事、介護、乳児のだっこなどからも起こり得ます。腱鞘炎の主な症状には、軽いものから重症なものまで異なっています。軽いものであ凝りとか軽い痛みがありますが持続性はありません。重症度が上がるほど痛みの持続性が目立ちます。

手指管症候群

手根管症候群とは、手根管と呼ばれる手首にある骨と手根靭帯に囲まれた空間に圧力がかかることで、手指にしびれや痛みを感じるようになる病のことです。女性に現れやすい症状のひとつと言われており、男女比率も女性7に対して男性3程度と女性の方が圧倒的に多い割合となっています。

初期症状としては中指先のしびれを感じるケースが多く、次第に他の指にもしびれを感じるようになります。だんだんと痛みが拡がるようになるのが一般的です。また、手の甲と小指には症状が現れないことや手を振ることで症状が和らいだりするのも、この病気の特徴のひとつに挙げられています。

肘部管症候群

小指と薬指の感覚と、指を伸ばしたり閉じたり開いたりする手指の筋肉を支配している尺骨神経が、肘の内側の肘部管というトンネルで圧迫や引き伸ばしを受けて発生する神経麻痺です。麻痺の進行により症状が異なります。初期は個油井と薬指の小指側にしびれ感が生じます。麻痺が進行するにつれて手の筋肉がやせてきたり、小指と薬指がまっすぐに伸びない鉤爪変形が起こります。筋力が低下すると、指を開いたり閉じたりする運動ができなくなります。握力も低下します。

テニス肘

テニスのストロークを繰り返し行ったことにより肘が痛くなる障害です。体全体の使い方が適正でなく、力まかせにラケットを振ってボールを打っていると、手の関節やその近辺の筋肉に大きな負担がかかります。これが続くことによって、筋肉や腱の変性や骨膜の炎症などが発生し、痛みが消えなくなってしまう症状となっております。安静にしていれば特に痛みはないものの、物をつかんで持ち上げたり、タオルを絞ったりすると、肘のあたりから前腕にかけて激痛が走ってしまいます。

また、男性と比べると筋力の弱い女性や、まだ体が完成していない子供にもテニス肘は多く発症する傾向にあります。 もしあなたが今現在、すでにテニス肘症状を発症してしまっている場合は、まず何よりも「絶対安静」が大原則です。

野球肘

野球肘とは投球による肘の障害の総称のことです。主に、投げすぎによって起こるスポーツ障害です。痛む箇所は肘の内側と外側が多く、原因として投球動作のリリース直前に肘の内側に張力(引っ張る力)肘の外側には圧迫力(上腕骨と橈骨がぶつかる)が働くことがあげられます。症状としては、肘の内側・外側を押すと痛みます。肘の伸びと曲がりが悪くなります。痛みを我慢したまま投げ続けると剥離骨折や靭帯損傷へと発展し野球人生に関わるものとなってしまいます。

離脱性骨軟骨炎

離断性骨軟骨炎は、運動時や運動後、歩行している際に膝の関節の奥に激しい痛みを伴うものです。10歳代の成長期に多くみられる病気で、夜になると痛みが悪化することもあります。

症状が進行すると日常的に痛みを伴うようになり、膝の曲げ伸ばしができなくなることもあります。ただし、圧力や体重がかからない場所で離断性骨軟骨炎が生じた場合、あまり自覚症状が現れないこともあるため注意が必要です。 これらの原因は、関節軟骨の下にある軟骨下骨という骨が壊死するため、関節軟骨の一部とともに死んだ骨片が関節内にはがれ落ちるためです。はがれ落ちた軟骨や骨片は「関節遊離体(関節ねずみ)」と呼ばれ、関節の中で動き回ります。それによって痛む場所や痛みの程度が変わるものです。

変形性肘関節症

原因がはっきりしない加齢に伴う一次性の変形性肘関節症と、何らかの原因で生じる二次性の変形性肘関節症があります。二次性の原因には骨折、脱臼などの外傷や、野球などのスポーツや、大工仕事などで過度に肘を使用することによって生じるものがあります。長時間の作業やスポーツなどで無理をした時などに肘関節に痛みが出ます。痛みの軽い場合もありますが、変形や進行するにつれて関節の動きが制限され、肘が完全に伸ばせなくなったり、洗顔や食事に支障がでたりします。